ダイナー (ポプラ文庫)本無料ダウンロードpdf

ダイナー (ポプラ文庫)

によって 平山 夢明


4.4 5つ星のうち(129人の読者)

ダイナー (ポプラ文庫)本無料ダウンロードpdf - メディア掲載レビューほか 地獄とはどんな場所か……平山夢明『ダイナー』を読めばそれがわかる 地獄というのがどのような場所かは、死んでから行ってみないことには誰にもわからないけれども、この世にも地獄に類した光景は存在しており、ごく一部の特異な才能に恵まれた作家だけが、それを見てきたようにありありと描くことが出来る。大藪春彦賞と日本冒険小説協会大賞をダブル受賞した平山夢明の代表作『ダイナー』は、そんな地獄の再現から始まる。 ヒロインのオオバカナコは危険なバイトに参加したのが原因で凄まじい拷問を受け、危うく殺されかけた挙げ句、ある会員制の定食屋(ダイナー)でウェイトレスとして働かされる。ボンベロという謎の男が経営するその店の客は、それぞれ奇抜な必殺技を持つプロの殺し屋ばかりだった……。 著者は天才的な言語感覚で凄惨な光景を克明に紡ぎ出してゆく。巻頭の拷問シーンの生々しさからして尋常ではないが、店に舞台が移るや、狂気と暴力と奇想が融合した平山ワールドが本格的に炸裂。客層が客層だけに店では一触即発の事態など日常茶飯事、殺し合いさえ頻繁に起き、店は血まみれとなる。ウェイトレスも命の保証は全くないが、そんな非日常的な日常の中で、カナコは逞しく成長してゆくのである。 だが本書は、著者の他の作品と同様、ただ残虐で殺伐としているだけの小説では決してない。過去にボンベロと因縁がある美女・炎眉(えんび)が店に現れる四章あたりから、乾いた雰囲気の奥に潜む切ない叙情性が滲み出てくるのだ。そして最初はひたすら不気味な威圧感を放つ存在だったボンベロが、後半には極めて魅力的な人物に見えてくることに気づくだろう。地獄を真正面から見据えられる作家こそが、真の優しさを描き得るのかも知れない。(百)評者:徹夜本研究会(週刊文春 2017.05.25号掲載) 内容紹介 ひょんなことから、プロの殺し屋が集う会員制ダイナーでウェイトレスをする羽目になったオオバカナコ。 そこを訪れる客は、みな心に深いトラウマを抱えていた。一筋縄ではいかない凶悪な客ばかりを相手に、 カナコは生き延びることができるのか? 次々と現れる奇妙な殺し屋たち、命がけの恋──。 人の「狂気」「恐怖」を描いて当代随一の平山夢明が放つ、長編ノワール小説。 <帯文> 「血塗られた食堂。無器用な男女の 愛を語るのが、料理だけというのがたまらない。北方謙三」 「平山さんの、人として間違ってるところが好きです。本谷有希子」」 第28回日本冒険小説協会大賞受賞作。 『おすすめ文庫王国2013』(本の雑誌社)国内ミステリー第1位 商品の説明をすべて表示する

ダイナー (ポプラ文庫)の詳細

本のタイトル : ダイナー (ポプラ文庫)
作者 : 平山 夢明
ISBN-10 : 4591131173
発売日 : 2012/10/5
カテゴリ : 本
ファイルサイズ : 22.76 (現在のサーバー速度は20.54 Mbpsです
以下は、ダイナー (ポプラ文庫)に関する最も有用なレビューの一部です。 この本を購入する/読むことを決定する前にこれを検討することができます。
著者の作品は、ユニバーサル…が受賞した時から気になりつつも、様々なレビューからグロや残虐描写に力を入れた作品なんだろうな、と勝手に予想をつけ、読まずにいました。しかし、今回映画化されるのをきっかけに購入してみると、なんとまぁ!読みやすい!物語の先が気になる気になる!!一気に読み終えてしまいました。背筋がぞわぞわするような描写も確かにありましたが、ほんの一部に過ぎず、ストーリーのほんのスパイス程度。決して、グロや残虐描写に重きを置いた作品ではないではないか。著者に対するイメージが一気に変わり、現在他作品も読み進めているところです。豊富で幅広い知識から紡がれる物語は、どれも一級品だと思います。このダイナーは読みやすく砕けた女性の一人称ですが、様々な文体を操れる方です。何というか、グロいとか痛いとか残虐とか…著者のレビューや情報を探るとそんな言葉が多く目につき、読む前からそちらにイメージを持っていかれてしまいますが、全くそんなことはないので、そのイメージがつきすぎていることにもったいなさを感じました。設定自体は現実離れしたファンタジーですし、それぞれ登場する殺し屋の背景や結末も何となく見えるまたは予想の範囲内なので、ストーリーそのものに驚きや新鮮味はないですが、殺し屋自体のキャラクターは面白いし、流れるようにどんどん展開していくストーリーと料理の描写・それに伴う知識は読んでいて飽きません。後味も決して悪くないので、著者への勝手なイメージで読むことをためらう方がいたのなら、とりあえず読んでみることをおススメします。ただ、最初のころに痛めの描写があるので、そこさえ乗り越えてしまえば、あとは大丈夫だと思います。

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