現代の超克 本当の「読む」を取り戻す epubダウンロード無料
現代の超克 本当の「読む」を取り戻す
によって 中島岳志・若松英輔
4.4 5つ星のうち(8人の読者)
現代の超克 本当の「読む」を取り戻す epubダウンロード無料 - 内容紹介現代日本の混迷を救うため、 気鋭の政治哲学者、批評家の二人が挑んだ、全身全霊の対話。 柳宗悦、ガンディー、小林秀雄、福田恆存、『近代の超克』… 今こそ、名著の声を聴け! この本をめぐる私たちの対話から浮かび上がってきたのは、神の問題、霊性、科学や歴史の問題という、日本人が近代に置き去りにしてきてしまったものたちでした。そしてそれらは、iPSの技術や原発の問題など現代的なさまざまな問題と、分かちがたく結びついています。近代を「読む」とは、置き去りにしてきたことをもう一度捉え直すことであり、そこを読み解くことができなければ、現代的な問題を解くこともまたできないのです。 ――プロローグより―― 本書で「読む」主な本 『南無阿弥陀仏』『新編 美の法門』(柳宗悦) 『ガンディー 獄中からの手紙』(ガンディー) 『モオツァルト・無常という事』(小林秀雄) 『人間・この劇的なるもの』(福田恆存) 『近代の超克』(河上徹太郎、西谷啓治、鈴木成高、吉満義彦ほか)内容(「BOOK」データベースより)現代日本の混迷を救うため、気鋭の政治哲学者、批評家の二人が試みた、全身全霊の対話。著者について中島岳志(なかじま・たけし) 1975年、大阪府生まれ。北海道大学大学院法学研究科准教授。大阪外国語大学でヒンディー語を専攻。京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科博士課程修了。専門は南アジア地域研究、近代思想史。著書に、『中村屋のボース―インド独立運動と近代日本のアジア主義』(白水社、大佛次郎論壇賞、アジア・太平洋賞大賞受賞)、『秋葉原事件―加藤智大の軌跡』(朝日文庫)、『血盟団事件』(文藝春秋)、『アジア主義 ―その先の近代へ』(潮出版社)等多数。 若松英輔(わかまつ・えいすけ) 1968年、新潟県生まれ。慶應義塾大学文学部仏文科卒業。批評家、思想家。「越知保夫とその時代」で第14回三田文学新人賞受賞。著書に、『井筒俊彦―叡知の哲学』( 慶應義塾大学出版会)、『魂にふれる―大震災と、生きている死者』(トランスビュー)、『岡倉天心「茶の本」を読む』(岩波現代文庫)、『涙のしずくに洗われて咲きいづるもの』『君の悲しみが美しいから僕は手紙を書いた』(以上、河出書房新社)等多数。著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)中島/岳志 1975年、大阪府生まれ。北海道大学大学院法学研究科准教授。大阪外国語大学でヒンディー語を専攻。京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科博士課程修了。専門は南アジア地域研究、近代思想史。著書に、『中村屋のボース―インド独立運動と近代日本のアジア主義』(白水社、大佛次郎論壇賞、アジア・太平洋賞大賞受賞)等多数 若松/英輔 1968年、新潟県生まれ。慶應義塾大学文学部仏文科卒業。批評家、思想家。「越知保夫とその時代」で第14回三田文学新人賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
現代の超克 本当の「読む」を取り戻すの詳細
本のタイトル : 現代の超克 本当の「読む」を取り戻す
作者 : 中島岳志・若松英輔
ISBN-10 : 4903908542
発売日 : 2014/8/22
カテゴリ : 本
ファイル名 : 現代の超克-本当の-読む-を取り戻す.pdf
ファイルサイズ : 26.17 (現在のサーバー速度は28.5 Mbpsです
以下は、現代の超克 本当の「読む」を取り戻すに関する最も有用なレビューの一部です。 この本を購入する/読むことを決定する前にこれを検討することができます。
大東亜戦争の意味づけを行なったとされ、戦後に「悪名」の高い『近代の超克』座談会(『文學界』1942年9月号および10月号)を誤読から解放し、現代への示唆を読み解くための対話である。中島岳志氏は、アジア主義を主なテーマとしている近代思想史研究者であり、若松英輔氏は、「死者」からの呼びかけをテーマとする批評家である。両氏を結びつけたのは、若松氏著『井筒俊彦-叡智の哲学』に中島氏が感動したのがきっかけとのことである。70年以上前の座談会をなぜ今、議論するのか? 中島氏によれば、『近代の超克』はまともに読まれることなく批判されてきたが、今日の視点から読み返すと、日本人が近代に置き去りにしてきた、神や霊性、科学や歴史の問題に真摯に取り組んでおり、現代的な問題を解く上での示唆を与える、というものである(プロローグ)。こうして、若松氏との対話が開始されるが、両氏の波長は(お互いに認め合っているように)近く、至るところで「共鳴」が生じている。一方、議論のぶつかり合いがないので、やや物足りない印象もある。両氏は、いきなり『近代の超克』を議論するのでなく、座談会の出席者や出席者に近い思想家や芸術家の考え方を押えることからスタートする。この点は、現代の人々には座談会出席者の大部分があまり知られていないことからも、妥当なアプローチである。取り上げたのは、柳宗悦、ガンディー、小林秀雄、福田恒存らであり、井筒俊彦、鈴木大拙、竹内好らも随所で言及される。共通点は、合理主義に疑問を持つ保守主義の思想家、宗教家、芸術家らであることであろう。また、「様々な宗教も、その根源は同一であり、そこに多様な宗教や民族を統合するきっかけがある」とする点でも共通性がある。これらの人物の思想を丁寧に追った後に、『近代の超克』における各論者の発言が現代に持つ意味が議論される。本書を読み始めた当初は、何が対話の核心なのか理解できず、やや迂遠な印象を持ったが、読了してみると、70年前以上前に、当時の思想家や宗教家が、大東亜戦争を何とか理解(合理化?)しようとする必死さの幾分かを理解できた気がする。また精神主義が当時の戦争翼賛に利用された側面も否めない。本書が取り上げた思想家や宗教家の真意を理解するためにも、彼らの著作を読み返したいと感じた。反知性主義がはびこる中で、本書のような本格的な読書指南の書を歓迎する。独自の視点から思想や歴史研究を続けるお二人の更なる研究の展開を期待したい。
0コメント